賃貸
 日程と予算計画
 
取引ガイド
 
 Step 1-A.「賃貸の手続費用」
テキスト ボックス:  入居日
  年 月 日
 総予算 

     万円
 図を参考に住まい探しの流れをつかんだら、スケジュールと予算を検討しましょう。
用意するお金の目安は家賃の6ヵ月
 首都圏の場合、賃貸住宅に入居するには、およそ家賃の6ヵ月が必要と言われています。その内訳は、礼金が2ヵ月、敷金が2ヵ月、仲介手数料が1.05ヵ月(消費税を含む)、前家賃(=入居を開始する月の家賃)が1ヵ月です。礼金や仲介手数料が不要の物件もありますから「6か月」というのは目安と考えてください。
礼金は家賃の1〜2ヵ月
 賃貸住宅に入居するとき、家主に対して礼金を支払うのが一般的です。礼金は、賃貸住宅から退去しても戻ってきません。礼金の額は物件によって異なりますが、およそ家賃の1〜2ヵ月が相場です。なお、礼金を支払うのは賃貸借契約を正式に締結するときです。物件探しや入居申込では、礼金を支払う必要はありません。
敷金は家賃の2〜3ヵ月
 賃貸住宅に入居するとき、家主に対して敷金を預けておくのが一般的です。敷金はあくまでも預けておく金銭ですから、賃貸住宅から退去するときに原則的には戻ってきます。ただし、賃貸住宅から退去する際に家賃を滞納している場合や、入居者の負担で部屋を補修する必要がある場合には、その金額が敷金から差し引かれることになります。首都圏では、敷金の額はおよそ家賃の2〜3ヵ月です。敷金を払うのは、賃貸借契約を正式に締結するときです。なお、一部地域では家主に預け入れた敷金(保証金)の一部を退去時に償却する「敷引」と呼ばれる制度があります。
仲介手数料は家賃の1.05ヵ月
 仲介手数料は、家主と入居者との仲立ちをしている不動産会社に支払う金銭です。この金額は最大でも家賃1ヵ月分の1.05倍以内と法律で決められています。実際には、この限度額いっぱいまで支払うケースが多いようです。
前家賃は1ヵ月
 前家賃とは入居を開始する月の家賃のことです。例えば、8月に契約を済ませて、9月から入居を開始する場合に、契約の時点で9月分の家賃を前もって支払います。これが前家賃です。なお、月の途中から入居する場合は、前家賃として、その月の家賃(入居する日から月末までの日割り家賃)と翌月分の家賃を、一緒に支払うことが多いようです。この場合、前家賃は1ヵ月を超えることになります。
引越し費用は1部屋タイプで5〜10万円
 賃貸住宅に入居するとき、意外にかかるのが引越し費用です。この金額は、部屋の広さ、荷物の量などによって違います。また、引越し会社によっても開きがあります。およその目安として、ワンルームや1DKの場合で、5〜10万円と考えてください。
礼金ゼロの物件もある
 首都圏では、礼金が不要な物件も増えてきました。礼金ゼロの物件の多くは、住宅金融公庫の融資で建設された物件です。住宅金融公庫の融資を受けた物件では、家主が入居者から礼金や更新料を受け取ることができないからです。
損害保険料なども忘れずに
 賃貸住宅に入居する場合、入居者は自分のお金で損害保険や共済などに加入することが条件になっているケースが多くなってきています。この費用は1〜2万円程度のことが多いようです。加入手続きは不動産会社が代行してくれます。また、ドアノブの鍵の付替えをするケースもあり、この費用が発生することがあります。
管理費は毎月必要
 賃貸住宅を借りるとき、家賃のほかに「管理費」を毎月支払うことになります。管理費とは、建物の清掃などの維持管理に必要な費用のことです。管理費の金額は賃貸住宅の広告に必ず記載されています。管理費は家賃と一緒に毎月支払うものですから、入居者の立場から見ると、家賃の一部と考えることもできるでしょう。ただし、礼金や敷金、仲介手数料における「家賃の○ヵ月分」といった金額に含まれることはありません。
仲介手数料ゼロの物件もある
 賃貸住宅の広告に「取引態様」という欄があります。この欄には「媒介・代理・貸主」という3つの言葉のどれか1つが書かれています。この取引態様の欄に「媒介」または「代理」と書かれている場合は、その広告を出している不動産会社がその物件を仲介しています。したがって入居者はその不動産会社に仲介手数料を支払うことになります。しかし、取引態様の欄に「貸主」と書かれている場合は、その不動産会社が自社所有物件を貸すという意味です。つまり、入居者は貸主と直接契約することになるので、仲介手数料は不要です。
更新料の支払いは2年に1度
 首都圏の場合、賃貸住宅は2年契約にすることが多いので、2年に1度の割合で契約を更新するのが一般的です。契約を更新する際には、家賃の0.5ヵ月〜1ヵ月の「更新料」を支払うケースが多いようです。
 更新料とは、契約の更新の際に家主に支払う金銭であり、部屋から退去しても入居者には戻ってきません。更新料の金額は、賃貸住宅の広告には書かれていないことが多いので、賃貸借契約を結ぶ前にチェックしておく必要があります。
駐車場料金、駐輪場料金も考慮に入れる
 賃貸住宅の駐車場を使用するには駐車場料金を毎月支払う場合が多く、地域によっては、駐車場を使用するために「敷金」を預ける場合もあります。賃貸住宅の広告では、駐車場についても記載されているのが普通です。ここで駐車場料金が毎月いくらかかるのかをチェックしておきましょう。また、駐輪場の使用料金はたいていの場合無料ですが、まれに家賃・管理費とは別に料金を徴収される場合があります。
損害保険料の支払いも2年に1度
 入居者が賃貸住宅に入居する際には、入居者の負担で損害保険や共済などに加入するのが一般的です。この費用は1〜2万円程度です。さらに、2年に1度契約を更新する際にはあらためて、損害保険や共済などに加入する必要があるので、更新のたびに出費することになります。